観れちゃう

《地獄の門》の中にこんなのが?

現在、ロダン館で開催中の「やぐらプロジェクト」。高いやぐらに登って、普段は見えにくいところを見ていただくイベントです。近づいて見ると、あれ、こんなのがあったのかと新たに気づくことも多いです。

まずは、今回の最大の見所である、ガイコツさんと、悪魔?さん。

人々を地獄へ導いているとか、「死のダンス」を舞っているとか解釈されていますが、ひしめき合う人々に翻弄され、押しつぶされているようにも見えます。特にガイコツさんは体がなんだかよくわからない姿勢になってしまっていて、気の毒な感じも・・・

「考える人」の真後ろにいる女性。腕をあげて、いささか官能的です。悩める「考える人」を背後から誘惑しているのでしょうか? ここは下から見上げているときには、決して見えない場所です。この機会にぜひご注目下さい。

「考える人」の頭上に並ぶ凸凹は、小さな顔がずらりと並んだもので、とても気持ち悪いところです。でも、それをよーく見ると、

なんと、花とかつぼみとかがあるんです!地獄に花とは、これいかに?? 《地獄の門》には、ところどころアカンサスの葉やいばらなどの植物モチーフが装飾として使われていますが、そうした表現の一環でしょうか。でも、気持ち悪い顔の列の中にお花を隠しておくなんて、ロダンも、おちゃめですね。ちなみにこの右端の男の顔は、ロダンの出世作「鼻のつぶれた男」の縮小版です。

やぐらプロジェクトは、2月12日(日)までです。やぐらに登って、これらの部分をぜひご自分の目で確かめていただければ、うれしいです。