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小谷元彦展、開会式

ついに始まった「小谷元彦」展。その開会式の様子と展示風景を、今回は出し惜しみせずに、どどーんとお見せします。

スピーチいただく小谷元彦氏。「森美術館での個展の単なる巡回版にはしたくなかった」と。実際、展示室に入ると、作品の配置や照明など新しく工夫されていて、前回の展示とはまったく異なる印象を受けます。

後ろに見える作品が《I see all》。スポットライト1灯によるライティングが、しびれます。

テープカット。この瞬間を迎えるために、小谷氏ほかどれほど多くの皆様方のご尽力を頂戴したか。あらためて御礼申し上げます。左から2人目が酒井菜生氏(山本現代)、ひとりおいて小谷元彦氏、荒木夏実氏(森美術館キュレーター)、ひとりおいて河合久光氏(静岡朝日テレビ代表取締役社長)、芳賀徹(当館館長)です。

巡回展用の《Inferno》です。森美術館でのものより小ぶりになりましたが、小谷さん曰く「一人で入って瞑想するには、ちょうどいい大きさ」。

と言っても、やはり大人気で、一人で独占するわけにはいかないのでした。来場者数が比較的少ない平日が狙い目ですよ~。

《Phantom-Limb》(奥)。天井から新しいタイプのライトで照らしており、これまでよりも明るい印象です。手前は《Human Lesson(Dress01)》。

そして、これが今展で初披露された新作《Terminal Documents》です。赤い渦巻が見えますが、これが一体なんなのかは、もうご来館いただいて、ご自分の目と耳で確かめていただくしかないです(笑)。ご来場、お待ちしております(なんと大学生以下は無料!)。

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始まりました!

 本日、15時より「小谷元彦 幽体の知覚展」の内覧会が行われました!

 見えますか??

 ちょっと暗いですが、こちらはエントランスでのテープカットの様子です。こちらの照明は作者の小谷さんのこだわりで画面中央の作品のために設定されています!暗いので驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、美術館に足を踏み入れた瞬間から小谷さんの世界観が味わえることと思います!

 開幕式後、お客様が展示室に吸い込まれていきます!皆さんの期待度がうかがえる瞬間でした!

 さて、開幕式も無事終わり、明日は作者「小谷元彦」さんによるトークショウです。以前より電話のお問い合わせも寄せられていましたが、こちらは予約不要・先着順・無料です!!ぜひぜひお越しください!

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小谷元彦展、Comming soon(その5)

小谷展の展示作業も佳境に入ってきました。

映像作品の調整は、連日、深夜に及びます。この作品の向かいに、本展覧会で初披露となる新作の映像インスタレーションの作品があります。(作品の写真をはっきりお見せしないのが、このブログのズルイところです。m(_ _)m スイマセン)

映像作品の暗い部屋から、一転して白く、明るい部屋へ。白い作品を引き立たせるために特殊な照明器具を使っています。作品をどのライトでどのように照らすか、これもなかなか腕のいる仕事です。小谷氏の指示に従って、このライティング作業も行われていきます。

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小谷元彦展、Comming soon(その4)

先日、フォークリフトで搬入した大型作品を、エントランスホールに立てました。ここでもまたまた重機のお出ましです。重量のある彫刻等の設置には、通称「門型」(もんがた)と呼ばれるものを使います。移動できる簡易な鉄骨の骨組みにチェーンブロックを付けたもので、これで作品を吊って、起こしたり、設置場所を決めたり、台に載せたりするのです。

ところが、今回の作品は普通の美術館サイズの門型では吊りきれないため、特別仕様の門型を組み立てました。これほど大掛かりなものは、ちょっと珍しいので、特別にご紹介しましょう。

まず、作品を置く場所に、免震装置を設置します。これはもしも地震が起きたときに、作品を横に滑らせて揺れのエネルギーを吸収し、転倒を防ぐものです。

単管パイプをつないだ柱を立て、櫓を組みます。画面の奥に作品(の下部)が見えます。

高さ10mまで上がる高所作業車(これもまた超美術館サイズです)もお出ましして、櫓の上にH鋼を2本渡します。

H鋼に4つのチェーンブロックを付けて、作品を引き上げます。チェーンブロックはH鋼にそって移動させることができるので、それを利用して設置場所を調整します。

作品を安全に持ち上げるために、どの部分にベルト(ラッシングベルト)を掛けるのか、また4つのチェーンブロックをそれぞれどのタイミングとスピードで引いたり、緩めたりするのか。これはまさにプロの仕事です。日本通運の重機+美術品チームの熟練の技が光ります。

作品(下部)が立ったところで、櫓を移動します。これだけ大きな櫓が、柱の下につけられた4つの小さな台車で動くのにはびっくり。

再び高所作業車が登場。ここに作品(上部)を載せて持ち上げ、作品(下部)の上に設置しました。

この後、梱包を解いて、照明をあてると展示完了となります。その出来上がりは、ぜひご来館いただいて、ご観覧いただければと思います。

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小谷元彦展、Comming soon(その3)

小谷元彦展の展示作業、作家ご本人にも来ていただき、いよいよ本格化してきました。

小谷氏がレザーポインターを使って、展示場所を指示します。どの作品をどこにどう飾るかを決めるのは、空間全体の構成力が問われる作業で、作家にしかできない創造的な仕事です。

本展のポスター、チラシに掲載されている作品《Ruffle(Dress04)》を組み立てます。たくさんの部品をひとつずつ丁寧にはめ合わせていきます。精巧にできているので、しっかり組み立てるには集中力が必要です。

展示作業は、開会直前まで続きます。