2015年05月08日(金) 作れちゃう
年に一度の大イベント「みんなで!ドット若冲」が、今年も開催されました。
今年はゴールデンウィーク中の開催ということもあり、30名を超える方々にご参加いただきました。
このプログラムでは、当館所蔵の伊藤若冲《樹花鳥獣図屏風》に用いられる、「マス目描き」という技法の特徴を生かして、7×7cmの四角いピースにみんなで絵を描き、最終的には約10m×5mの大きな作品に仕上げます。≪樹花鳥獣図屏風≫は、たくさんの動物や鳥、花々が描かれた、六曲一双(十二扇)からなる美しい屏風です。毎年一扇ずつ仕上げて、今年は十扇目(10年目!)の挑戦となりました。
【1日目の様子】
講師には、イラストレーターの志村将史さん(当館美術館教室・絵の具開放日を担当)を迎え、朝いちばんで、今日から2日間みんなと協力して作業できるよう、ニックネームの名札を作りました。制作を始める前に「新収蔵品展」の会場に足を運び、本物の作品を前にして、日本画担当の学芸員さんのお話を聞きました。作品について質疑応答の時間となると、若冲ファンのこどもたちから次々と手が上がり、描かれている動物の種類、鳳凰や麒麟といった空想の動物の名前まで、すらすらと答えていました。う~ん、よく知ってるなぁ。さすがです!
午後からはみんなと一緒に力を合わせて制作開始!お父さんやお母さんと一緒に参加した子どもたちも、この2日間は別々のグループに分かれて作業をしました。参加者のなかには、小学校低学年の頃から毎年参加を続けて、現在はなんと高校1年生という方も!今年はグループのリーダーとして頑張ってくれました。実技室スタッフよりもベテランで、とても頼もしい存在でした。
【2日目の様子】
今年は参加者の人数が多かったこともあり、順調なペースで制作が進みました。とはいえ、2日目は午前中のうちに「描く」工程に目途をつなければなりません。グループのメンバーそれぞれが、自分の出来ること、得意なこと、持ち味を生かして、大人も子供も協力しあって完成を目指します。
午後はいよいよ、エントランスに作品を並べます。真ん中から外側へ、ピースをひとつ並べるたびに、絵が出来上がっていきます。小さなピースはすぐに動いてしまうため、早く早くとあせる気持ちを抑えつつ、慎重に進めます。この日はゴールデンウィークも終盤だったせいか、通りかかったお客様も興味津々で様子をうかがっていました。そして、最後の一枚を並べて…総枚数7316枚の色鮮やかな作品がついに完成しました!
「みんなで!ドット若冲」で制作した作品は、5月5日(木)~5月26日(火)まで、静岡県立美術館エントランスに展示中です。「篠山紀信展」や「新収蔵品展」をご観覧の際には、ぜひ、エントランス階段の上から見下ろし、その迫力をお楽しみください。(※「新収蔵品展」の≪樹花鳥獣図屏風≫特別公開期間は4月28日(火)~5月10日(日)までです。ご注意ください。)
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次回の実技室プログラムは、5月30(土)・31(日)に開催予定です。
「篠山紀信展」関連ワークショップ
一 く w 八 L ニ
未知との遭遇
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