作れちゃう

2/1 実技講座「能面meets自画像」

実技室プログラムのご案内です。

2月1日、現在開催中の展覧会「石田徹也」展関連、実技講座「能面meets自画像」が開催されました。講師を担当してくださったのは、昨日(1/31わくわくアトリエ)に引き続き、切り絵作家の福井利佐さんです。

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「能面meets自画像」という、名前からしてちょっと変わったこの講座の内容についてご説明いたします。石田徹也の作品の中には、同じ顔を持つ人物像が繰り返し登場します。そのように表現された顔は、石田本人とよく似ているのですが、自画像ではないとされています。今回の講座ではその点に着目し、「自画像のようで自画像でない顔」を意識して、福井さんが用意した男女の能面型をベースに、自分の顔を切り絵で能面風に創作していただきました。

はじめに、展覧会担当の学芸員といくつかの作品を鑑賞し、作品の中で表現される「顔」について、各々考えを巡らさせました。

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実技室に戻り、作品鑑賞から得たインスピレーションや、もやもやしたイメージを創作にぶつけます。まずは鏡を見ながら自分の顔をスケッチし、それをさらに能面の型と重ね合わせて、自分の顔のデザインを導き出します。不思議なことに、制作が進むにつれ、見たこともない自分が顔を現し始めました。つぎに、起こしたデザインを切り絵で表現していきます。切り取っても線が落ちないよう工夫が必要です。デッサン的な線だけではなく、何か自分を象徴するモチーフを配して繋いだり、線のデザインにも個性が見られました。

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そしてついに!能面と自分の顔が重なり、色々な面(おもて)が出現しました。私が個人的に印象に残ったのは、「デザインが思いつかなくて能面をそのまま切り絵にした」と言っていた方の作品が、そのまま切り抜いたにもかかわらず、ご本人とよく似ていたことです。作品には、知らず知らずのうちにも、「自分」が投影されていくものなんですね。他の皆さまも、普段は内側に隠れている自分と対面するという、貴重な体験をされたことと思います。

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次回の実技講座も「石田徹也」展関連です。
2月11日(水・祝)「「わたし」が背景に入ったら」※詳細は特設ページでご確認ください。
どんな講座になるか、楽しみにしていて下さいね!