2016年07月25日(月) 作れちゃう
現在開催中の「美術館に行こう!ディックブルーナに学ぶモダン・アーティストの楽しみ方」展に関連して、小中学生限定の、わくわくアトリエ「モダンアーティストの誕生」が行われました。「美術館に行こう!」展には、静岡県立美術館が所蔵するモダンアートが数多く展示されています。モダンアート(現代美術)というと、抽象的な作品を想い浮かべ、どこか難解な印象を受けるかもしれませんが、今回の講座では、展覧会の鑑賞+絵の具遊びを通してモダンアートを体感することで、作品を身近に感じてもらうことを目的としました。
はじめに、展示室へ展覧会鑑賞に向かいました。このプログラムのナビゲーターを務めたのは、静岡県立美術館・実技室のリーダー、石津さんです。小出楢重《静物》と森村泰昌《批評とその愛人》を前に、作品の価値が「本物らしく上手に描かれている」ことに重きを置かれていた時代から、もっと色々な側面が見出されるようになったというお話を聞きました。子どもたちは??顔ですが、この「?」を感じることがとても大切なのだと思います。平面なのに動きのある絵や、きれいな音の出る作品、不思議な突起のある作品、意味はよく分からないけど…先入観なしに作品を見れるのは子どもだからこそ。色々なモダンアートを鑑賞しました。
つぎに、外展示テラスで大胆に絵の具を使って、モダンテクニックを体感しました。床面いっぱいに、一色で―(線)を描いていきます。他の人が描く違う色の―も次々と足されて、なんだかきれい。次に線と線の間や、自分が描きたいと思うところに○を描いていきました。さらに絵の具をぽたぽた垂らしたり、網とブラシでスパッタリングをしたりして空間を埋めていくと…なんだかアートっぽい感じになりました!
そしていよいよ、ひとりに一枚、画用紙を水張りした大きなパネルが手渡され、モダンテクニックを使った作品づくりに挑戦です。真っ白の画面と向き合って、みんな最初は少し緊張気味でしたが、さっきやったように、色を置いてみたり、線を描いてみたりしながら、自分の中から自然に生まれてくるものを画面に落とし込んでいきました。
なかにはさいごのさいごまで何を描こうか考え込み、画面を青一色に塗ることに徹した子もいました。でもそれで良いんです。本当に。有名なモダンアーティストの作品にも、青く塗っただけの作品があります。その人にとって、何百色と存在する色の中から、青という色を選び取ったことが、とても意味のあることなのだと思います。
みんなそれぞれに個性が光る、素敵な作品が仕上がりました。見て、描いて、身体でめいっぱい、モダンアートを体感できましたね。
2016年07月19日(火) 作れちゃう
実技室プログラムのご案内です。
7月18日・19日の2日間で実技講座「シルクスクリーン」を開催しました。
毎年開催している本講座、去年は紙にシルクスクリーンをプリントしましたが、今回は布ということでTシャツにプリントしました。
講師には、Tシャツアート・現代アート作家の北川純さんをお招きし、
今回は北川さんの作品についてお話をうかがうところからスタートしました。
「プリントごっこ」でシルクスクリーンの仕組みに出会った北川さんは、
現在はシルクスクリーンでTシャツを制作しながら、
立体作品やインスタレーション作品など、幅広い分野で制作活動されています。
今回はTシャツの裾をめくると柄の変わる「脱ぎT」シリーズ等のTシャツの作品から始まり、
販売Tシャツの売れ残りを街中の銅像に着てみたところから始まった「裸体像Tシャツ計画」等の
インスタレーション作品まで、映像をはさみつつお話いただきました。
女性をモチーフにした刺激的な作品とともに、北川さんの軽快なトークで笑いの絶えない時間になりました。
その後はシルクスクリーンの仕組みや手順をレクチャーしていただき、
スクリーンに乳剤を塗るところから始めました。
この乳剤は紫外線で感光させると硬化するので、手早く作業します。
シルクスクリーンはこの性質を使って、
紫外線の当たる場所・当たらない場所を作ることで、ステンシルのプレートのような版を作ります。
乳剤が乾いたら用意した原稿を版にセットして、紫外線を当てます。
感光後、水をかけると感光してない部分(紫外線の当たらない部分)が抜け落ちます。
?余計な部分が抜け落ちないように様子を見ながら水流で現像していきます。
作業量的には頑張れば1日でも終わりますが、ここまで終えるのにやっとの思いです。
みなさん無事に版が出来上がり、1日目を終えました。
2日目はついに最終工程のプリントです。
刷るときの力で版がズレないように、他の人に協力してもらって刷ります。
だんだん慣れてくると、何色も使う人が!
みなさん色にこだわって、真剣に混色されていました。
さて、どんな風にプリントできたか、作品をちょこっと見てみましょう!
それぞれ素敵なTシャツが仕上がりました。
今回はみなさんの進度が速かったので、他にプリントできそうなものも少し持ってきていただきました。
静岡もやっと梅雨が明け、夏本番になりました。
ぜひ今回作ったTシャツを着て、今年の夏を楽しんでくださいね!
静岡県立美術館の実技室(アトリエ)では、実技室で来館者の方々に自由に創作活動をしていただける「創作週間」という期間を設けており、今回のようなシルクスクリーンもしていただけます。
次回の創作週間は、7月20日(水)~23日(土)の間で静岡県立美術館の実技室で開催します。
初心者の方でも、お気軽に見学・お問い合わせください。
2016年07月10日(日) 作れちゃう
実技室プログラムのご案内です。
6月~7月にかけての休館が明け、最初のえのぐ開放日となりました。お天気が心配されていましたが、夏本番!といった晴天で、朝からたくさんの親子が来館されました。そろそろ梅雨明け間近ということもあり、日差しがとても強いです。朝の順番待ちの時から帽子をかぶり、こまめに水分補給をするよう心掛けてくださいね。
えのぐ開放日の会場も、夏の暑さと子どもたちの熱気とで、いつもよりヒートアップ!スタッフが噴霧機を使い、水をふりかけて回りました。
今日のお題は、「海」でした。海に住む生きものをたくさん描きました。人魚さんも登場。上手に塗れましたね。
お母さんと一緒に、大きなお絵描き。とっても素敵な笑顔です。
最後は、お絵描きをした床面をみんなでお掃除します。ばけつでどんどん水を撒いていくと、色んな色が混じり合って、虹色のプールになりました!お水がざぶんと足元にかかると、気持ちい~の声が上がります。
昨日から始まった、ミッフィーがメインキャラクターの「美術館にいこう!ディックブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」展も、お子様連れのお客様で大変賑わっていました。7/31のねんど開放日にご来館の際は、ぜひ展覧会も一緒にご観覧ください。
【本日の受付状況】-------------------------------
本日は10:00受付の時点で、約200名ほどの方が並ばれました。
先着150名までの方は、午前の回に活動していただきました。
残りの方には、13:15受付の回の整理券をお配りしました。
13:15の回は定員内で活動しました。
次回のえのぐ開放日は、9月11日の日曜日です。
必ず、サンダル・帽子・タオル・飲み物をお持ちください。
受付方法の詳細はこちらをご覧ください。
たくさんの方のご参加をお持ちしています!
2016年06月12日(日) 作れちゃう
実技室プログラムのお知らせです。
今日は月に一度の、えのぐ開放日でした。梅雨時の晴れ間となったせいか、大勢の方々に参加いただき、すべての回で満員となりました。特に午前中は気温が上昇し、サンダル無しでは歩けないほどの熱さになりました。安全上の理由から、サンダル・帽子は必須ですので、参加の際はお忘れのないようにお願いいたします。また、熱中症対策のため、高温が予想される際は、屋内での開催となりますのでご了承ください。
今日のテーマは現在開催中の企画展「東西の絶景」で公開中の横山大観の≪群青富士≫をテーマに富士山や雲をみんなで描き、そこから想像上の生き物を描きました。
あちらこちらに不思議な生き物が…
人の形を描いている子もいました。
【本日の受付状況】
本日は10:00受付の時点で、約250名ほどの方が並ばれました。
先着150名までの方は、午前の回に活動していただきました。
残りの方には、13:15受付の回の整理券をお配りしました。
整理券の配布は定員に達したため、11時頃に終了しました。
次回は7月10日の日曜日です。
必ず、サンダル・帽子・タオル・飲み物をお持ちください。
受付方法の詳細はこちらをご覧ください。
たくさんの方のご参加をお持ちしています!
2016年06月05日(日) 作れちゃう
実技室プログラムのお知らせです。
今日は月に一度の、ねんど開放日でした。
梅雨に入って、今日もどんよりとしたお天気になってしまいましたが、子どもたちはそんな梅雨が吹っ飛んでしまいそうなほどのパワーで、元気にねんど遊びを楽しんでいました。
ねんど開放日では、実技室にある約1トンのねんどを使って、自由に造形活動を楽しんでいただけます。部屋の中央に置かれたねんどの山から好きなだけねんどを持っていき、作品を作ります。山があっという間に無くなりますが、スタッフが「おかわりねんど」を補充するので、ご安心ください。
切り糸(ねんどを切る糸)や、ヘラ(平らにしたり線をつけたりする道具)はこの実技室でお貸しします。
今日は、全体的に細かいつくりの作品が多かったようです。
みなさんとても丁寧に作ってくれました!
【受付状況】
本日は10:00の受付の時点で、約130名ほどの方が並ばれました。
90名のうち80名までは10:00受付の回、残りの方には希望する回の整理券をお渡ししました。
11:00受付の回、13:45受付の回は定員内で活動していただきました。
次回のねんど開放日は、7月31日(日)です。
受付方法等はこちらをご覧ください。
★実技室の中には、貴重品・カメラ・タオル以外のお荷物はお持込いただけませんので、ウェストポーチなどの身に着けられる小さめの入れ物をご準備ください。
たくさんのご参加をお待ちしています!