作れちゃう

7/24 わくわくアトリエ「モダンアーティストの誕生」

現在開催中の「美術館に行こう!ディックブルーナに学ぶモダン・アーティストの楽しみ方」展に関連して、小中学生限定の、わくわくアトリエ「モダンアーティストの誕生」が行われました。「美術館に行こう!」展には、静岡県立美術館が所蔵するモダンアートが数多く展示されています。モダンアート(現代美術)というと、抽象的な作品を想い浮かべ、どこか難解な印象を受けるかもしれませんが、今回の講座では、展覧会の鑑賞+絵の具遊びを通してモダンアートを体感することで、作品を身近に感じてもらうことを目的としました。

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はじめに、展示室へ展覧会鑑賞に向かいました。このプログラムのナビゲーターを務めたのは、静岡県立美術館・実技室のリーダー、石津さんです。小出楢重《静物》と森村泰昌《批評とその愛人》を前に、作品の価値が「本物らしく上手に描かれている」ことに重きを置かれていた時代から、もっと色々な側面が見出されるようになったというお話を聞きました。子どもたちは??顔ですが、この「?」を感じることがとても大切なのだと思います。平面なのに動きのある絵や、きれいな音の出る作品、不思議な突起のある作品、意味はよく分からないけど…先入観なしに作品を見れるのは子どもだからこそ。色々なモダンアートを鑑賞しました。

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つぎに、外展示テラスで大胆に絵の具を使って、モダンテクニックを体感しました。床面いっぱいに、一色で―(線)を描いていきます。他の人が描く違う色の―も次々と足されて、なんだかきれい。次に線と線の間や、自分が描きたいと思うところに○を描いていきました。さらに絵の具をぽたぽた垂らしたり、網とブラシでスパッタリングをしたりして空間を埋めていくと…なんだかアートっぽい感じになりました!

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そしていよいよ、ひとりに一枚、画用紙を水張りした大きなパネルが手渡され、モダンテクニックを使った作品づくりに挑戦です。真っ白の画面と向き合って、みんな最初は少し緊張気味でしたが、さっきやったように、色を置いてみたり、線を描いてみたりしながら、自分の中から自然に生まれてくるものを画面に落とし込んでいきました。

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なかにはさいごのさいごまで何を描こうか考え込み、画面を青一色に塗ることに徹した子もいました。でもそれで良いんです。本当に。有名なモダンアーティストの作品にも、青く塗っただけの作品があります。その人にとって、何百色と存在する色の中から、青という色を選び取ったことが、とても意味のあることなのだと思います。

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みんなそれぞれに個性が光る、素敵な作品が仕上がりました。見て、描いて、身体でめいっぱい、モダンアートを体感できましたね。

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