2015年10月07日(水) 作れちゃう
実技室プログラムのお知らせです。
10月3日(土)、4日(日)に、実技講座「金箔貼り」を開催しました。
今回は金箔貼りをしてから、開催中の「富士山-信仰と芸術-」展に合わせて、富士山を描いてみました。
講師には、日本画家の鈴木強さんをお招きしました。
2日間連続の講座になりましたが、当日の様子を見てみましょう。
まず最初は金箔の説明です。
とても薄く延ばされた金、微風でもくしゃっと丸まってしまうほど繊細です。
手でそのまま持つこともできないので、他の紙に移して扱います。
この作業を、「あかす」といいます。
?そしてにかわ(捨てにかわ)をひいた色紙に金箔を移します。
この後は砂子蒔きという、金粉を蒔く技法も体験していただきました。
今回はこの2つの色紙に絵を描いてきます。
下絵を描く前に、先生と一緒に富士山展を観覧しました。
富士山といっても表現はさまざま、どんな絵を描こうか考えながら作品に触れます。
屏風を見て、当時の職人の技術に思わずうなってしまいます。
金箔貼りを体験した後だと、その凄さが身にしみてわかります。
鈴木先生に絵具の説明や描き方等を教えていただきながら、1時間弱鑑賞を楽しみました。
この後は下描きをして、1日目終了です。
そして2日目は、1日を通して絵を描いていきます。
まずはは絵の具の使い方等を説明していただきました。
↑ 下地や白に使うための胡粉を練ったり叩いたりして、
白玉団子くらいの感触に仕上げます。まるでお料理!
一通り説明を聞いたら、描写に移ります。
心配なところは先生に相談しながら進めていきます。
初めて日本画を体験するかたがほとんどでしたが、
みなさん細かいところまで丁寧に描写されていました。
実技室に真剣な空気が漂います。
休憩をはさみつつ、ついに完成!
最後は皆で鑑賞会をしました。
作者のコメントを聞きながら先生と共に1つずつ見ていきます。
こちらに載せたのはほんの一部ですが、どれも金箔を生かした素敵な作品に仕上がりました!
今回は富士山展にあわせて富士山をテーマに描いてみましたが、静岡に住んでいながらも意外と富士山を描いたことが無いという声を多数ききました。身近であるが故に…ということですが、今回展示で人の目を通して富士山を見て、さらに自分の手で描いてみることで、新たな富士山の良さに出会えたのではないでしょうか。
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★当館実技室では様々な技法を体験したい方に「実技講座」を開催しています。
次回の実技講座は、11/22(日)・11/23(月祝)「銅版画」です。
詳細は10月中旬をめどに館内配架チラシやHP上でお知らせします。
初心者の方も、お気軽にご参加下さい!