作れちゃう

12/6 わくわくアトリエ銅版画「グリーティングカードをつくろう」

実技室プログラムのご案内です。

12月6日(日)は、わくわくアトリエの銅版画講座が行われました。
これからのクリスマスやお正月などのイベントに向けて、今回はグリーティングカードをつくりました。
?サイズはすぐにポストに投函できるように、5×5㎝の版をはがきの紙に印刷しました。

このわくわくアトリエは小学生以上を対象としたプログラムになっており、
今回もたくさんの小学生のみなさんが参加してくれました!

前回の銅版画の講座に引き続き、今回の講師も銅版画家の柳本一英先生です。
みなさんにはエッチングとアクアチントを体験していただきました。
どちらの技法も薬品を使い、腐食させることで版を作るため、少し複雑な工程になります。
製版のイメージをつかんでもらうために、講座の冒頭で柳本先生から版づくりから刷りまで、一連の流れを実演していただきました。

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まずは版の背面が腐食されないように保護をするシールを貼ります。

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次に、グランド(防食剤)をひいて、乾いたら下絵を写してニードルで絵を描きます。
ニードルでひっかいて防食膜をはがしたところだけが腐食されて溝になるので、
その中にインクを詰めて印刷をします。

今回は1日完結の講座ということで、下絵を写してニードルで絵を描くところから始めました。
ニードルを使うと、針の先のような細い線が描けます。
線の細さに驚く声がちらほら聞こえました。

無題黙々と絵を描いていきます。

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描き終わったら、いざ腐食!
この腐食をさせる時間の長さで、線の太さが変わります。
何分から何分まで腐食させるか…時計をしっかり確認して、腐食を待ちます。

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?一度腐食させた後に、アクアチントに移ります。
前回の実技講座では、松やにの粉を振り掛けましたが、
今回は簡易的に似たような成分のスプレーを使いました。

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もう一度腐食させたら、できた溝にインクをつめていきます。
どれだけインクを詰めてどれだけふき取るか、加減がとても難しい工程です。
どのように色がつくのか刷るまでのお楽しみです。

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このプレス機に紙と版をはさんで刷ります。
大人にとっても重たいハンドルですが、ゆっくり体重をかけてまわします。
どんなふうに刷れるか…ドキドキ!

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一枚の版でも、色をつける部分や色合いを変えればまた違った作品になります。

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最後はみんなで作品を見せ合って、1人ずつ感想とタイトルを発表しました。
思い通りに表現できた方、思いがけない表現に出会えた方がいましたが、
それぞれ銅版画の楽しさを感じていただけたようでした。

小学生のみなさんが普段学校で使う水性の絵の具と違って、手についたらなかなか落ちないようなインクに苦戦した様子もありましたが、油性インク独特のグラデーションやぼかしの美しさには笑顔が見られました。
一生懸命作ったカード、きっと受け取った人もきっと嬉しいはずです。ぜひ送ってみてくださいね!

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次回のわくわくアトリエは、2016年1月17日(日)開催の「カレンダーをつくろう!」です。
12月19日(土)から開催される、「ウィーン美術史美術館展-風景画の誕生 ―」に関連させて、
シルクスクリーンなどの技法を使って、新年のカレンダーを作ります。
受付方法等の詳細は1か月前をめどにHPや配架チラシでお知らせいたします。
たくさんのご参加をお待ちしております!

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