作れちゃう

8/19-20 みんなで!ドット若冲

実技室プログラムのお知らせです。
今年も年に一度の大イベント「みんなで!ドット若冲」が8月19日・20日の2日間にかけて開催されました。
このプログラムでは、当館所蔵の伊藤若冲《樹花鳥獣図屏風》に用いられる、「マス目描き」という技法の特徴を生かして、7×7cmの四角いピースにみんなで絵を描き、約10m×5mの大きな作品に仕上げます。毎年一扇ずつ仕上げて、今年は十二扇目(12年目!)になりました。今年は夏休み中の開催で、40名近い方々に参加いただきました。さて、どんな作品が仕上がったのか、当日の様子を追いながらご覧ください。

【1日目】

まずは作品を見てみよう!ということで、伊藤若冲の《樹花鳥獣図屏風》を鑑賞しました。今回はレプリカでの鑑賞となりましたが、日本画担当の学芸員さんの解説を聞きながら作品を鑑賞しました。よく見てみると、見たことがあるようでないような動物や、水に浸かっている馬は何なのか…など、改めて見て考えてみると、不思議な動物がたくさん描かれています。今回挑戦する部分は、去年の白像の左隣の虎がいる部分です。この部分には虎の他にも何やら青い動物がいますが…実は麒麟と思われる動物でした。動物園にいるキリンとは程遠い姿に子ども達がざわつきます。

RIMG4403

一通り作品を鑑賞した後、グループ分けをしました。一扇をさらに分割し、グループごとにどの部分を描くか決めます。このグループ分けで、一緒に来た家族や友達は、バラバラのグループになります。最初はちょっと寂しいかもしれませんが、作品を作っているとあっという間に新しいお友達ができちゃいます!まずは自己紹介をし合い、グループに名前付けまでしました。そして描きたい部分を選び、早速制作に取り掛かります。
みなさんが書いているのは、マス目になるピースです。絵を描く面の裏に、そのピースが全体図のどの部分にあたるか、住所となる番号を書きます。1パートで310ピースあるので、手分けして進めます。

RIMG4405

描き終えたら、書き間違えをチェックしながら順番通りに並べていきます。

RIMG4406

並べたら下書きの線を入れ、さっそく色塗りを始めます。
色は主に子ども達が一生懸命混色してくれました。
大人、子ども、初参加のかたや、常連のかた、それぞれができることを分担して進めていきます。

RIMG4426

年々リピーターの方々が増え、とても手際よく制作が進まりました。
なかには午前中で1パートがほとんど終わっているようなグループも!

RIMG4415

お昼をはさみ、引き続き取り組みます。
この顔はもしかして…

RIMG4450

【2日目】

昨日描いた部分から引き続き取り組みます。この後のエントランスでの展示に向けて、急いで乾かします。今回使っているのはアクリル絵の具で、水分量が低いと乾かないので、微妙な調節ですが薄めに溶いて塗っていきます。時間に余裕のあったグループは、クオリティを上げて、細部までしっかり塗れていました。

RIMG4480

そしてついに、展示作業へ!

RIMG4514

黙々と並べ…

やっと!!

完成!!!

完成図

完成図2

圧巻ですね!全体の大きさは約10m×5m、ピースの個数は約8700個あります。参加者の皆さんからは、達成感が気持ち良いとの声が多くよせられました。
下の部分は、「ちょっと体験 ドット若冲マス目描き」(8/16-18開催)で、300名以上の方々に描いていただきました。みなさま、たくさんのご参加ありがとうございました。
残すところあと数回になりました。今回参加してくださったかたも、逃してしまったかたも、次回をお楽しみに☆