美術館の独り言

「没後百年 日本写真の開拓者 下岡蓮杖」展、今週末のイベントのご案内です。

6月最後の週末、日本写真の開祖の一人である下岡蓮杖をもっと知るためのイベントを2つ開催します。

28日は、東京大学の木下直之教授による特別講演会です。木下教授のご専門は実に幅広く、西洋美術史、日本近代美術史、そして幕末期から明治期にかけてのさまざまな文化現象にまで及びます。本展で複製バナーを展示している、下岡蓮杖制作の大戦争パノラマ画(靖国神社就遊館蔵)をいち早く研究された方でもあります。木下教授の信条は、自分の考えや研究の面白さが他人に伝わるようにすることだそうです。蓮杖を含む浅草奥山の奇人変人たちや当時の見世物、そして戦争パノラマ画のお話など、ここでしか聞けないことが沢山出てきそうです。本展と関連のある木下教授のご著書を紹介しておきます。

 

『美術という見世物~油絵茶屋の時代』平凡社、1993

『写真画論~写真と絵画の結婚』(岩波近代日本の美術4)岩波書店、1996

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さて、29日は東京都写真美術館学芸員の三井圭司氏による美術講座です。三井氏は本展の企画者で、日本の古写真研究者として知られています。一見現代の若者(?)ですが、情熱とガッツで苦難を乗り切る姿勢は、まさにご自身の研究対象である幕末の侍を彷彿(ほうふつ)とさせます。昔の写真技法は、現代の我々からは想像もつかないものがあります。三井氏の美術講座は、展示室で蓮杖の作品について解説していただくとともに、スライドをお見せしながら写真史や蓮杖の時代の写真技法について説明していただくという、豪華二段構えとなっています。

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28日の特別講演会、29日の美術講座、どちらもお見逃しなく!

 

特別講演会「浅草の奇人変人、下岡蓮杖のこと」

6月28日(土)午後2時~3時30分

講師 : 木下直之氏(東京大学教授、文化資源学)

会場 : 当館講座室(定員60名)

 

美術講座「下岡蓮杖の写真と技術」

6月29日(日)午後2時~3時30分

講師 : 三井圭司氏(東京都写真美術館学芸員、本展企画者)

会場 : 当館展示室、講座室

*申込不要、展示室での聴講は本展入場券が必要です。