2013年03月24日(日) 作れちゃう
実技室プログラムのご案内です。
3/23、24は実技講座「金箔貼り」でした!
講師には、日本画家としてご活躍されている鈴木強先生をお迎えしました。
まずは、鈴木先生のお手本を拝見。
まずは薄くロウを引いた紙に金箔をくっつけます。(この作業を箔あかしといいます)
金箔はとっても薄いので、箔あかしをしないと持つことができません。
そしてその金箔を、膠(にかわ)水で色紙に貼り付けます。
(膠とは、牛や鹿などの皮や腱からとれる接着剤です)
金箔はとても薄いため、吐息やエアコンの風でもすぐに吹き飛ばされてしまいます。
金箔貼りは、とてもデリケートな作業です。
しかし皆さん、素晴らしい集中力。
全員綺麗に金箔を貼れました。
金箔を貼った後は、日本画絵の具で金箔の上に絵を描いていきます。
大変華やかな作品ができました。
(写真だと、金箔の輝きを伝えられないのが惜しいところです)
来週の実技室プログラムは、「ちょこっと体験講座・シルクスクリーン」です!
ぜひご参加くださいませ。
2013年03月20日(水) 作れちゃう
実技室プログラムのご案内です。
3月17、20日は現在開催中の「維新の洋画家 川村清雄」展関連イベントとして、
実技室入門講座「板絵」を開催しました。
講師には、日本画家の日下文さんに来ていただきました。
今回のテーマは「四季をめでる 春を寿ぐ」
参加者の皆さんには、「季節を感じるもの」をモチーフに制作をしていただきました。
と、制作に入るその前に。皆さん揃って川村清雄展の鑑賞。担当学芸員のレクチャー付きでした!
川村清雄は、日本人で最も早い時期に海外で洋画技法の勉強をした画家です。
しかし同時に、「日本的な美しさ」を追求し続けた画家でもあります。
「和」と「洋」が入り混じった明治という激動の時代に生きた川村清雄の作品から、
「日本画」を考えます。
鑑賞が終わったら、早速制作に突入!
…と、いきたいところですが。日本画はなかなかそう簡単にいきません。
日本画の絵の具はとても手間がかかります。
粉状の絵の具を、接着剤である膠(にかわ)と、よく練り合わせないといけないのです。
一色一色、丁寧に丁寧に練り合わせていきます。
しかし手間をかけた分だけ、制作に向けて気持ちが入っていきます。
日本画は通常和紙や絹に描くことが多いのですが、今回は細長い板に描きました。
木目の風合いを生かしつつ、細長い画面にどのような構図でモチーフを入れるかがポイントです。
日本画の画材の性質、歴史的背景、構図の取り方…などなど。
大変盛りだくさんな内容でしたが、皆さんとても完成度の高い作品ができました!
皆さん、2日間お疲れさまでした。
2013年02月24日(日) 作れちゃう
実技室プログラムのご案内です。
本日は川村清雄展関連イベントとして、
「川村清雄《静物写生》に学ぶ 静物デッサン」を実施しました。
講師には、東京芸術大学で日本画を学び、現在は美術の道を志す高校生に
指導をされている江間江美先生に来ていただきました。
まず始めに、現在当館で開催中の「川村清雄展」を観覧しました。
川村清雄は明治初期にイタリアに留学し、ヴェネチアの美術学校で優秀な成績を修めています。
今回は、その卓越した描写力からデッサンを学びます。
観覧の後は、早速デッサン開始。
今回は初心者の方から経験のある方まで大勢の方にご参加いただき、
江間先生の指導の元、1日じっくりデッサンに取り組みました。
参加者の皆さん、お昼もそこそこにデッサンに没頭。
皆さま非常に熱心に取り組んで下さり、1日という短い時間の中ではありましたが
とても完成度の高い作品が生まれました。
デッサンをするのは、なかなか体力が必要です。
ただ「描く」だけではなく、よーく見て、感じて、対象に深くせまっていく行為でもあります。
しかしそうした密度の濃い時間は、日常生活の中ではなかなか味わえないのではないかと思います。
ご参加いただいた皆さま、充実した時間をお過ごしいただけたでしょうか?
実技室では、様々なプログラムを実施しています。
「実技室プログラム」のページも、ぜひご覧ください。
3月は、日本画の講座が盛りだくさんです!
2013年02月11日(月) 作れちゃう
2月11日は、技法セミナー「テンペラ画講座」でした。
テンペラ画は、約700年前から西洋で広く行われてきた絵画技法です。
歴史や美術の教科書で、見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回の講座は、その中でも中世の「黄金背景テンペラ画」の技法に着目した内容でした!
講師の今村先生が切り分けた金箔を・・・
参加者全員が、用意された板に一枚一枚貼っていったり・・・
金箔の上から刻印を打つ作業を、体験したり・・・
?
「黄金背景」の技法を体験した後は、「テンペラ画」の絵の具づくりです。
テンペラ画の絵の具は、卵を使うことで知られていますが、
?今回は黄身の部分を取り出して使用しました。
上の画像はスタッフが撮った決定的瞬間です。
なんだかお料理の講座みたいにも見えますね!
黄身だけうまくつまみあげて、下からお箸で穴をあけると、
中身が下の容器に着地する・・・という、決定的瞬間でした。
先程の卵を使った絵の具で、実際に描く体験は、あっという間に感じるほど
参加者の皆さん、とても集中されていました。
描かれている技法を知ることで、より鑑賞を深めるきっかけになったのではないでしょうか?
***
2月後半から3月にかけて、実技室では日本画期間に突入します!
ご興味のある方は、美術館のホームページ「実技室プログラム」を
チェックしてみてくださいね。
2013年02月11日(月) 作れちゃう
実技室プログラムのご紹介です。
2/10(日)は、実技入門講座「切り絵」でした。
前日に引き続き、切り絵アーティストの福井利佐さんを講師にお招きしました。
最初は参加者全員で、大きな下図を作ります。
今回のテーマは「富士山」です。
福井さんの描いた富士山の周りに、参加者の皆さんが雲を描きました。
大勢で無作為に描き込むことで、面白い線や形が生まれるんですね。
次は下絵を分割して、個人作業。
黒い紙をカッターで切り抜いたら、裏から色紙で色付けをしていきます。
そして最後に…
合体!
色鮮やかな作品が完成しました。
よーく見ると、繋がっていないようで繋がっています。
色々な方の色々な発想が集まって、とても面白い作品ができました!
細かい作業が多い講座でしたが、皆さん休憩の時間すら惜しんで製作をしてくれました。
切り絵の魅力、感じていただけたでしょうか?
?