作れちゃう

2/27-28 実技講座「切って貼って描いてつくる 草薙神話の風景」

2/27・28に、現在開催中の「ウィーン美術史美術館展-風景画の誕生-」関連講座、「切って貼って描いてつくる 草薙神話の風景」が行われました。2日間にわたる制作の工程をご紹介いたします。

本展覧会では、風景画誕生期の作品が多く見られます。例えば、聖書や神話の物語の中に描かれた風景がそれにあたります。今回の講座ではその点に着目し、当館の身近に伝わる、ヤマトタケルの草薙神話を題材に、一人一枚、「草薙神話の風景」を創作していただきました。

1日目、先ずは展示室へ鑑賞に向かい、展覧会を担当している学芸員から、神話や聖書の物語に描かれた風景についてレクチャーを受けました。≪アストライアーの再来≫には、人間と神様が共存していたと考えられていた頃の風景が描かれています。本当にそうだったのかもしれないと思ってしまうような、神秘的な光景です。

草薙神話①
草薙神話②
講師には、炭田紗季氏(現代美術家)をお迎えしました。炭田さんの作品は、富士山や七福神といった日本人にとって馴染みの深いモチーフに、現代的な人物や風景を組み合わせたシュールな作風が特徴的です。炭田さんの指導のもと、皆さんの草薙神話の風景がどのように展開するのか、私たちスタッフも興味津々でした。

草薙神話

炭田さん作品

炭田紗季≪えびす様と大黒様≫2014 91.0×72.7cm oil on canvas

つぎに、草薙神話について、ヤマトタケルの人物像や草薙の地との関係性の解説をした後、実際に伝わっている物語を、参加者とスタッフ全員で読み合わせをしました。物語としては、東国平定で駿河の国に差し掛かったヤマトタケルが、逆賊の火責めに逢い、その際、ヤマトヒメから旅の護身用に渡されていた火打石と剣(草薙の剣)で立ち向かい、逆賊を制したというシンプルな内容です。声に出して読んでみると、人物や風景のイメージが広がりました。

草薙神話③

制作に入る前に、炭田さんの作品制作工程を、特別に公開していただきました。今回の講座では、炭田さんの作画の手法を取り入れ、コラージュで画面構成をした後、アクリルガッシュやパステルなど色々な画材を使って、着彩、描画を施しました。たしかに、一から絵を描くのは難しいですが、コラージュを用いれば、自分のイメージを簡単にかたちにできますね。

草薙神話④
草薙神話⑤
鑑賞、神話の読解、制作工程のレクチャーを受けて、いよいよ制作開始!どこのシーンの風景を描くのか、場面設定がとても大事です。皆さん、もういちど資料を読んで、つくりたい風景のイメージをふくらませています…

草薙神話⑥
描きたい風景が決まったら、コラージュの材料集めをします。不要になったポスターやチラシ、雑誌から、自分のイメージにぴったりな画像を探し出し、切って貼って紙の上であちこち動かして、いちばんかっこよく決まる構図を見つけ出します。

草薙神話⑦
草薙神話⑧

2日目は、コラージュの画面構成~着彩、描画へと工程を進めます。雑誌から切り抜いた人物、山や空や雲といったパーツと、自分が新たに手を加えた色や線が重なり、見たこともない風景が出来上がっていきます。

草薙神話⑩
草薙神話⑪
草薙神話⑫
時間内に、参加者全員の作品が仕上がりました!最後に作品発表会を開き、それぞれ、どの場面を描いたのかをお話しいただきました。作品の一部をご紹介します。

草薙神話⑬
?燃え盛る炎の野原に佇む、ヤマトタケルの一行が描かれています。文字が書かれたポスターを、背景に上手く利用して、なんだかドラマティックな雰囲気です。

草薙神話⑭
?タイムトンネルを通って、現代の草薙の地に姿を現したヤマトタケルを描いたとのこと…!すごい想像力です。

草薙神話⑮
?当館所蔵作品の切り抜きが、どーんと用いられています。ヤマトタケルが、駿河の国の旅の途中、富士山の見える宿でうたた寝をした、というシーンを描いているそうです。幸せそうな寝顔がなんとも言えません。

草薙神話⑯
?今まさにヤマトタケルが草薙の剣を抜いて逆賊に反撃をしかける、といったところでしょうか。背景もリアルでカッコイイです。

草薙神話⑰
?ヤマトタケルが女性に置き換えられています。各地に妻を残し、旅にもオトタチバナヒメを連れ立ったヤマトタケル。彼を支える力を象徴的に表したかったそうです。深い!

草薙神話⑱
?草薙の地で炎に立ち向かうヤマトタケルと、彼を助ける風。風は人物の髪によって表現されています。真ん中に置かれた格子が窓のような役割を果たしているのも面白いですね。色々な次元を超越しています。

草薙神話⑲
他の方々の作品も、それぞれの個性が光り、とてもユニークでした。A3大のイラストボードを2日間で仕上げるのは、実際には大変なことだと思いますが、コラージュという技法を用いて、想像以上に完成度の高い作品に仕上がりました。今回の講座では、神話の風景を描くということに目的がありました。神話をテーマに物語画を描くのではなく、物語を理解したうえで風景との関わりをどのように見せるかが腕の見せどころでした。見て、読んで、切って、貼って、描いて…試行錯誤の中から、たくさんの素晴らしい作品が生まれました!

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2/7 ねんど開放日

実技室プログラムのお知らせです。

今日は月に一度のねんど開放日でした。
インフルエンザが流行りだした時期のせいか、今月はいつもより少ない参加人数になりました。
ちょっと寂しいですが、その分ゆったりと活動していただけました。

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【受付状況】

本日は10:00の受付の時点で、約30名ほどの方が並ばれました。

10:00の受付の回、11:00受付の回、13:45受付の回、すべて定員内で活動していただきました。

次回のねんど開放日は2016年3月6日(日)です。

平成27年度、最終回です。たくさんの参加をお待ちしています!

 

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ウィーン美術史美術館展の関連講座、参加者受付中です!

2月27日(土)・28日(日)
実技講座「切って貼って描いてつくる 草薙神話の風景」※中学生以上の個人が対象です。
当館の身近に伝わる「草薙神話」をテーマに、コラージュの技法を用いて画面を構成し、
それを基に絵を描きます。
風景画なんて絵が上手くないと描けないと思っている方も、この講座で素敵な風景画をつくれるようになりますよ!

応募方法等、詳しくはこちらをご覧ください。
たくさんのご参加をお待ちしています!

 

 

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1/24 ねんど開放日

本日は、毎月一回開催されている、ねんど開放日でした。
今朝のニュースでは、この冬一番の冷え込みということでしたが、開館1時間前の9:00には、既に並んで待っているお客様がいらっしゃいました。冷たい北風が吹き、時おり風花も舞い、大人たちはぶるぶる震えるなか、こどもたちは元気いっぱいに走り回っていました。

ねんど開放日では、実技室にある1トン近い量の粘土を使って、自由に創作していただけます。まだ学校で粘土を触ったことがない子も、簡単なおだんごからスタート、自分で形がつくれるって本当に楽しいんです。RIMG1045
慣れてきたら足で踏んづけてみたり…。身体をめいっぱい使って、ねんど遊びを体験してみましょう。
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毎月、テーマを決めて制作にかかるご家族もいらっしゃいます。2月には節分がありますね。壁面に鬼をはりつけ、ねんどの豆をぶつけるそうです。
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そして今日もねんどの象さんをせっせと作る、インストラクターの内海さん。
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こちらは実技室スタッフ&ボランティアの皆さん。最年長はなんと87歳!誰よりも頼りになる存在です。皆さま、今年もよろしくお願いいたします。

寒い日が続き、風邪やインフルエンザが流行ってきている様子です。実技室で遊んだ後は、うがい、手洗いを忘れずに…!

 

 

【受付状況】

本日は10:00の受付の時点で、約70名ほどの方が並ばれました。

11:00受付の回、13:45受付の回ともに定員内で活動していただきました。

次回のねんど開放日は2016年2月7日(日)です。

 

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ウィーン美術史美術館展の関連講座、参加者受付中です!

2月27日(土)・28日(日)
実技講座「切って貼って描いてつくる 草薙神話の風景」※中学生以上の個人が対象です。
当館の身近に伝わる「草薙神話」をテーマに、コラージュの技法を用いて画面を構成し、
それを基に絵を描きます。
風景画なんて絵が上手くないと描けないと思っている方も、この講座で素敵な風景画をつくれるようになりますよ!

応募方法等、詳しくはこちらをご覧ください。
たくさんのご参加をお待ちしています!

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1/17 わくわくアトリエ「カレンダーをつくろう!」

実技室プログラムのご案内です。

1月17日(日)に、開催中のウィーン美術史美術館展の関連企画として、わくわくアトリエ「カレンダーをつくろう!」を開催しました。
今年最初のプログラムになりましたが、たくさんの方々に参加いただき、ありがとうございました。

今回の講座では、静岡県立美術館のアートカードを使って、ゲームをしながら当館の収蔵品に親しんでいただいた後に、お気に入りの作品をテーマにして、カレンダーにしていただきました。

このアートカードを使うと、ちょっと難しそうな作品でも、ゲームで楽しみながら作品をよく見て考えることができます。
子どもたちの柔軟な気づきに、大人たちもほぐされた様子でした。

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みんなの前での発表、ドキドキですが…上手に発表できました!

ところで、今回の講座、どこがウィーン美術史美術館展と関連企画なの?と思われるかもしれませんが、実はこの展示には、月暦画というカレンダーのような絵が展示されています。
今回は展示を担当した三谷理華学芸員と共に、展示室で鑑賞の時間を設けました。

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また、収蔵品展にはアートカードになっている作品がいくつか展示されていたので、
直に見ることができました。
アートカードでよく見た作品でも、本物を目の前にすると、また違う発見があったようです。

お昼をはさんで、午後からはいよいよカレンダーづくりです。
今回は、カレンダーの数字を、シルクスクリーンで刷りました。

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スキージー(へら)は手を動かす速さや、力の加減が難しいのですが、
グループで協力し合ってそれぞれキレイに刷ることができました。

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刷り終わったら、額を選びます。

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さらに、作品に合わせて、サイズを調整します。

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いよいよ、完成!

最後は他の人のカレンダーを見に行きました。
同じ作品をテーマにしても、季節が違うのが面白いですね。
画用紙の色や額の種類によって、随分と印象が変わるようでした。

どのカレンダーも、かっこよく仕上がりました。 ぜひ、家で飾ってくださいね。
皆さんにとって、これからステキな1年になりますように!

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まだまだウィーン美術史美術館展の関連講座、参加者受付中です!

2月27日(土)・28日(日)
実技講座「切って貼って描いてつくる 草薙神話の風景」※中学生以上の個人が対象です。
当館の身近に伝わる「草薙神話」をテーマに、コラージュの技法を用いて画面を構成し、
それを基に絵を描きます。
風景画なんて絵が上手くないと描けないと思っている方も、この講座で素敵な風景画をつくれるようになりますよ!

応募方法等、詳しくはこちらをご覧ください。
たくさんのご参加をお待ちしています!

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12/13 ねんど開放日

実技室プログラムのご案内です。

本日は粘土開放日でした。
冷たい雨が降るなか、ご参加いただきありがとうございました。

今月の粘土開放日は、もうすぐクリスマスということで、いつもよりケーキや食べ物が多く見られました。

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たくさんの粘土を使って、いったい何キロのケーキになったでしょうか…?

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雪だるまもあちらこちらに現れました!

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【受付状況】

本日は10:00の受付の時点で、約90名ほどの方が並ばれました。

90名のうち80名までは10:00受付の回、残りの方には11:00受付の回の整理券をお渡ししました。

11:00受付の回、13:45受付の回は定員内で活動していただきました。

次回のねんど開放日は2016年1月24日(日)です。

今年一年、実技室の活動に参加してくださったたくさんの皆さま、本当にありがとうございました。
素敵なクリスマスと良いお年をお迎えください。

次回の粘土開放日も、たくさんのご参加をお持ちしています!

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