2012年01月19日(木) 作れちゃう
今日で3日目のちょこっと体験講座「日本画」。
今日も多くのお客様に金砂子蒔きと水墨画を体験していただきました。
お習字はきっとみなさんご経験があるかと思いますが、
水墨画は未経験の方が多いようです。筆に墨を含ませ、すっと線を引く気持ちよさと、迷いがそのまま絵に表れる悔しさで多くのお客様がじっくり体験されていきました。
墨は、最近すずりで「する」習慣がなくなり、学校の書道の時間でも墨汁が主。
墨汁は石油系のもの、墨はすすから作られたもので、じつはまったく別物なんだそうです。日本で墨を作る技術はかなり優れたものらしいのですが、残念ながら墨を作る職人さんも減ってしまっているのが現状だそうです。
墨をすったときの香りってすごく落ち着きますよね。
ご自宅でもし眠っている墨やすずりがありましたら、一度引っ張り出して使ってみてはいかがでしょうか?懐かしさと、新たな発見に出会えるかもしれません。
2012年01月18日(水) 作れちゃう
本日は、ちょこっと日本画体験2日目です!
今日は 創作週間の日本画インストラクター日下文先生も来て下さいました。
日下先生のアドバイスのもと、「これはもはや、ちょこっとと呼んでも良いのか!?」というような、濃ゆ~い水墨画体験をしていただきました。
ちょこっと金砂子蒔き体験もぜひ!
金砂子とは、金箔を細かく紙の上にちらす技法です。紙の上に金箔がきらきらと光ってとても綺麗です。(今回使っているのは、真鍮の含まれた《洋金箔》といわれる箔ですが…)
こちらは5分ほどで体験していただける、本当にちょこっとの体験。いかがでしょうか?
日下先生は本日のみですが、ちょこっと日本画自体は日曜日まで続きます。ぜひいらしてください
2012年01月18日(水) 美術品こぼれ話
現在、ロダン館では、「やぐらプロジェクト」と「折り紙プロジェクト」が好評開催中です。めったにない機会ですので、お見逃しのないよう、ぜひご覧ください。
そこで、ロダンの彫刻についてのこぼれ話を。今回の企画では、《地獄の門》の裏面をのぞき見ていただけます。
当館の《地獄の門》は、上下2分割で鋳造されたのち、結合して作られています。表側から見るときにはまったくわかりませんが、裏面をのぞいてみると、確かに上下の境と、それをつないでいる太いボルトとナットを見ることができます。
《地獄の門》は重さが約7トンあるといわれていますので、上下それぞれおよそ3.5トンずつの重量ということになり、それらが縦に積み重なっているというわけです。あらためて考えてみると、すごいことです。
この作品は、その名の通り、もともとは大きな門扉として作られたため、高さや幅に比べて奥行きの薄い形、つまり薄っぺらい形体をしています。薄いものを縦に積み重ねて立てるのは至難の業です。ですから、当然ながら作品そのものが自立できるはずはなく、作品の裏側に大小さまざまな支柱や骨材を渡して、建物(ロダン館)に頑丈に固定して、立たせています(今回はその耐震性の支柱なども見ていただけます)。
古来より巨大なものを立てる、積むといった行為は、重力にあらがい、たった2本の足で立ち上がる人の意志の強さを連想させるものです。彫刻や建築にたずさわる者たちは、いつもこのロマンを追い求めているのかもしれません。
今や、《地獄の門》の裏面は、冷たく、ひっそりと静まり返っています。しかし、かつて、7トンの重量物を鋳造し、積んで、つないで、運んで、立てることにたずさわった人たちがいて、その燃え盛るような情熱が、この裏面に込められていたに違いありません。今回、特別に開放している裏面の点検口をのぞきながら、ものを作ること、立てることのエネルギーに思いをはせてみるのも、一興でしょう。